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忘れられない暴落前夜 第12話
大失敗の思い出というのはいつまでも覚えているものですね。でも、これをきっかけに私のFX運用は大きく前進しました。失敗を成功に繋げていくようにすれば、FX運用は確実に良くなっていきます。
狂い続ける歯車
2008年7月ごろよろ豪ドルは高値圏の乱高下に入った。
豪ドルの値動きは、私の当時の場帖上はこうなっている。
2008年7月20日 107.6円
2008年8月17日 90.2円
2008年11月1日 107.6円
大きな値動きだけを抽出したが、毎日のように激しく動く日々が続いた。いつもの値動きならば、豪ドルは1日で1円以上動くことはあまりない。しかし、この頃は一日に2〜3円動くこともよくあり、どう考えても「異常な値動き」だった。
こういう状況は、「嵐の海」のようなものだ。
嵐の海で泳ごうとする行楽客はいない。
しかし・・・
キヨプーは・・・・
思い切り飛び込んでいた。
キヨプー:\(◎o◎)/! よ〜し、ガンガンいくぞ!
もはや、誰も止められない・・・・
暴落前夜
この頃から損切りが目立つようになった。
買って翌日損切り
買って数日後に損切り
そんな売買が続く。
損切り自体は、運用の必要経費でもあるので特に問題ではない。ただ、損切りにも「良いパターン」と「悪いパターン」がある。例えば、私の運用法である「サヤすべり取り」の場合は、損切りにせよ利益確定にせよ、その回数は月1〜2回程度が通常の姿だ。
まとめるとこうなる。
- 良い損切りパターン:月1回〜2回程度
- 悪い損切りパターン:月5回以上の頻繁な損切り
損切りのパターンは、投資家それぞれがやっている運用法によっても異なる。デイトレーダーなどは、一日で何度も損切りが必要になる事も多いはずなので私とは状況が全く異なる。
当時の私の売買は、「サヤすべり取り」としては「悪い損切りパターン」に陥っていた。当然、それは「危険信号」でもあった。本来ならば、これにはキヨプー自身が気づかねばならない。
でも・・・・
キヨプーは、それには気づかない・・・・
余談だが・・・
FXで破滅する道には前段階がある。
それは「想定外の損を重ねすぎる事による思考回路の変調」だ。
人は損をすればするほど頭が熱くなっていく。
頭が熱くなればなるほど正常な思考回路が保てなくなる。
思考回路が繰り出すと頭が麻痺し始める。
頭が麻痺し始めると・・・恐ろしいことが起きる。
例えば・・・・損に鈍感になるのだ。
含み損が大きく膨らんでいっても感覚が鈍くなってその状況を放置してしまう。正常な思考回路の時には「50銭下げたら損切り」ときっちり出来るはずなのに、感覚が麻痺して出来なくなる。
当時のキヨプーの感覚は、そうなりつつあった。
キヨプー:\(◎o◎)/! くそ〜、なんか凄く悔しいぞ!
暴落開始
そんな売買を続けたある日の事・・・・
遂に・・・その日が始まった
2008年11月12日
その日、豪ドルは前日比ー4.9円の下げる。
既に104.8円まで下げていた豪ドルは、その日一挙に100円割れをして98.9円まで下げた。
今思えば、これが第二次暴落開始の号砲だった。
次回へ続く