最後の損きりチャンスを逃した 第13話

最後の損きりチャンスを逃した 第13話

前回までのあらすじ

2007年〜2008年にかけて起こった円高による大暴落相場。キヨプーは第一波暴落を「場帖・グラフ」と「休みの実行」により無傷で乗り切ります。

しかし、有頂天になったキヨプーはだんだん売買のペースが崩れだしてしまいます。

そこで、第二次暴落が始まりました。

さて、キヨプーの運命やいかに・・・

含み損増加・・・そして場帖の啓示

暴落が始まり、キヨプーのポジションは含み損が増えはじめる。場帖とグラフ記入はいつも通りつづけていた。

キヨプーには自信があった。

場帖・グラフからの感覚どおりにやっていれば大損の可能性はまずない

そして、実績もあった。商品先物の運用法をFXに応用してから年間を通じて損をした年はなかった。

「やっと自分の運用法が確立しつつある。」

そんな気持ちも強かった。

そんなある日・・・・

朝場帖記入をしていたキヨプーはこう感じた。

「マズイ」

場帖判断の時の感覚を言葉にするのは難しい。

記入した時や2日前や5日前など、日を遡っている時に瞬時に感じているものだからだ。

「売り」「買い」「マズイ」

言葉で表現するとすればそういう短いフレーズになるという気がする。

この時の「マズイ」は、「損切りすべし」という意味である事はアホなキヨプーにもすぐに理解できた。

キヨプー:\(◎o◎)/! アホは余計だ!

・・・ す、すまん。

損切りのチャンスを逃す

「損切りすべし」

下げ相場が一段落下した頃、場帖を書いていたキヨプーがそう感じた日があった。豪ドルは87円まで下げていたが、ここで決済すれば年間損益は100万円程度で抑えられるような状況であった。

切れ!

切れ!

切るんだ!

損切りするんだ! キヨプー!

それは「あしたのジョー」の「丹下段平」の如く、場帖からキヨプーへの心への叫びのようなものだった。

そして、キヨプーは決断した。

キヨプー:おーし!

・・・ そうだ、損切りだ!

キヨプー:(・_・;) や、やるぞ!

・・・ そう、やるしかない。

キヨプー:(・_・;) 注文出すぞ!ログインして・・・・・・・

そうだ。ログインして成行決済注文だ!

・・・・・・

キヨプー:で、出来ない。もうちょっと様子をみよう。ここで損切りすると年間損益もマイナスだからね。今までずっと利益だったのに、メルマガ読者の手前もかっこ悪いからね。

あちゃあ・・・・・・

キヨプーは、この時自分自身に対していろんな言い訳をしながら決済注文を止めてしまった。

それが最後のチャンスだった。

この後、豪ドルは一挙に下げだして70円台前半まで落ちる。

キヨプー:\(◎o◎)/! そ、そんなバカな!

バカは貴方です。

こういう時は当然のように天罰がくだる。豪ドルは更に下げ続けていき・・・・・・含み損は大きく膨らんでいた。

損切りについて

「損切りはすべき時にやらないと出来なくなる」

私はそう思っています。場帳記入の時に「損切り」という判断をした時にポジションを切らないと、その翌日などにやろうと思っても出来なくなる事が多いのです。

相場の達人に言わせれば、「そんなのお前が未熟なだけだ」と叱られて\しまうかもしれません。

でも、私のようなタイプも多いという気がします。

だからこそ・・・・

場帖が「損切り」を啓示した時は、すぐに実行すべきです。正直、2008年の暴落相場で一番後悔し反省しているのは今回の出来事です。

「豪ドル87円台で損切りをしなかったのが一番の敗因」

これが出来なかったために、私はその後に地獄を味わうことになります。

場帖を記入しているかどうかに関わらず、読者の皆さんも「損切りのルール」はそれぞれお持ちだと思います。売買ルールの中でも「損切りルール」の重要度はとても高いものです。「損切りルール」さえきっちりと守れれば大損はまずしないと言い切っても良いと思います。

次回の私のようにならないためにも、しっかりとルールを守っていきましょう。

次回へ続く

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