場帳のとおりにやれないのはなぜか 第18話

場帳のとおりにやれないのはなぜか 第18話

暴落相場で学んだ教訓その2です。FXで成功するために場帳は大事。でも、そうわかっていてもそれにしたがっていけないのはなぜなのでしょうね。

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その2:場帖に従うことの大切さ

2008年の暴落で私は第一次暴落は無傷で乗り切りました。これは、「場帖に従った」からの成功でした。

しかし、第二次暴落以降は「場帖に従わない」ために失敗しています。

豪ドル87円台の時に場帖で「マズイ」を感じた段階でポジション全部又は半分でも損切りをしていれば、その後の展開は全く違うものになっていたはずです。

まだまだ私自身の未熟さを感じています。

「場帖に素直に従う」

基本的に場帖に従って失敗したという経験はほとんどありません。しかしながら私には素直でない部分がかなりあるために、こういう苦労をしてしまいます。素直な人が羨ましい。本当にそう思う次第です。

場帖に素直に従えない背景には「希望的観測」と「場帖の啓示」のズレがあります。この辺は、皆さんが場帖・グラフ記入を続けていく上でも参考になる部分かもしれません。少しご説明します。

場帖でつまづく部分:希望的観測と場帖の啓示のズレ

豪ドルはここから切り返して上がるかもしれない。だから損切りは出来ない。

当時の私は心の中で密かにそう思っていました。これが「希望的観測」です。豪ドルが上がるという理由は当時もいろいろとありました。

  • 先進国の中では唯一の高金利国家
  • 資源国
  • 中国成長の恩恵を大きく受ける国の1つ
  • 日本は世界最悪水準の国債債務国家

これだけの豪ドル高・円安要因があっても豪ドルは下げ続けていました。私は、一見納得のいく理屈であっても、現実の値動きを伴わないものは「希望的観測」と考えるようにしています。

場帖は「売り」を啓示し続けていたのに、私はその希望的観測が邪魔をして損切りを実行出来なかったのです。

これと同じ現象は、おそらく皆さんが場帖・グラフ記入を開始した後にもあるはずです。私の先輩投資家の多くもこの「希望的観測」と「場帖の啓示」の違いで悩んでいます。

迷ったらどうすればいいの?

こういう疑問も当然あると思います。

でも、こういう時は迷ってはいけないのです。「場帳の啓示」に迷わず従えるようになるのが理想です。

情報やニュ−スに頼る運用とはどこかで決別していかないといけないからです。とはいえ、多くの成功者達がこの段階でもがいています。この考え方は、日本の相場師だけでなく米国の伝説的トレーダーでも同じようです。「情報集めで儲けた投資家はいない」というのは、世界中の投資成功者の常識ともいえます。

自分の希望的観測を無視して場帖に従っていくことが成功の近道です。

1日1分の作業

亀千人投資術

このレポートで書いている内容が、私のやっている「サヤすべり取り」の基本事項です。読んで頂ければわかるのですが、とても単純なことばかりです。毎日この記入作業と売買判断に費やす時間は1分程度です。単純すぎるが故に毎日が単調となり、雑になってしまうのが欠点かもしれません。

使っているのはうねり取りと同じ場帖・グラフです。

この写真を見て「こんなので本当にいいの?」と思ってしまう方は多いでしょうね。しかも、パソコン全盛の時代に手書きなんてちょっと時代遅れですよね。

でも、これで充分なんです。

自動売買などのシステムトレードが「現代的デジタル投資法」とすれば、場帖・グラフを使う「うねり取り」や「サヤすべり取り」が「江戸時代的アナログ投資法」とでも言い換えられるかもしれません。

でも、今の現代のニーズにはとてもよく合うのです。

  • お金もかからない。
  • 手間もかからない。
  • 誰でも出来る。

こうやってお金が増やせたらいいなぁ・・・・と誰もが考えているはずです。私達のやっている投資法は、ピッタリですよね。

  • 場帖・グラフでかかるお金:数百円〜数千円
  • 手間:1日1分
  • 誰でもできる:昔から成功者多数。だから誰でも成功できる

あとは、基本を守ってやっていけばいいんです。基本を守らないと私のように天罰が下るのは自動売買も同じです。

大暴落は投資運用の基本部分「場帖に従う」事の深い意味を改めて気づかせてくれました。この経験があったからこそ、今の自分があるのだと思っています。

まとめ

「その2:場帖に従うことの大切さ」

素直に従っていれば・・・2008年の大損は防げたはず。しかし、素直さのない私は1度は成功したのに気をよくして2度目に失敗をしてしまいました。

この教訓を今後に活かしてまいります。

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