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豪ドル決済後に上昇して焦る 第4話
豪ドルが上昇して焦ってしまった。そういう気持ちは本来もってはいけないものです。でも、人間の気持ちはそう簡単に抑えられるものでもありません。今の私もそうなのです。当時の私も勿論そうでした。
都はるみの歌が聞こえる
私は、運用で未練が残るときに必ず口ずさむ歌がある。
それは、都はるみさんの演歌「北の宿から」だ。
あなた、変わりはないですか♪
あなた、死んでもいいですか♪
そして・・・・サビの
女ごころの 未練でしょう〜 ♪
若い人がこの歌詞を読んだら、あまりの激しさに驚いてしまうかもしれない。僕が子供の頃、この歌がもの凄く流行っていた。自転車に乗りながらこの歌を口ずさんでいた。
この歌の歌詞が合体して当時の僕の心の中ではこうなっている。
あなた、未練はないですか♪
あなた、未練はないですか♪
あなた、未練はないですか♪
・・・・
2007年11月に豪ドル全ポジションを決済した時も、しばらくの間はこの音楽がつぶやきのように鳴り続けていた。
豪ドル その後の値動き
キヨプーが全ポジションを決済した後、豪ドルは動き出した。
僕の場帖から当時の値動きを抜き出すとこうなっている。
- 11月1日 107.6円
- 11月2日 105.1円←決済した日
- 11月5日 105.4円
- 11月6日 105.5円
- 11月7日 106.9円
決済値よりも高い日が続く。更に上昇する気配も濃厚だった。決済してから数日、僕の心の中は都はるみの歌のボリュームがどんどん大きくなっていった。
あなた、未練はないですか♪
あなた、・・・・未練はないですか♪
あなた・・・未練はないですか♪
あなた・・・・・・・・本当に未練は・・・ないですか♪
キヨプー:\(◎o◎)/! 未練あるよ〜!
・・・ と、かなり思っていた。
誰もが経験した事があると思う。
買いポジションを決済した後に、更に上昇するととても損をした気分になってしまう。勿論、運用の基本書はこういう事に関しては「利食い千人力」とか「腹八分が肝要」などと書いている。
でも、人間の心はこの言葉だけで制御できるものではない。
長く運用を続けて、心も磨いていくからこそ、気にならなくなるというものかどうかもわからない。
ちなみに、投資歴24年の今でもこういう感情は取れていないのだ。
その時は、正直こう思っていた。
「やっぱり、このまま豪ドルは上昇に入るんじゃないだろうか?」
「もう一度豪ドルを買いなおしておくのはどうだろうか?」
「場帖も100%じゃあない。それにまだまだ僕は未熟なんだから間違いもある。方針を変えるべきじゃないのか」
豪ドルの値動きに異変が置き始めたのは11月12日の月曜日からだった。その異変は前週のNY市場から起こっているものだった。
その日、豪ドルは・・・5円下げた。
・・・・・ 次回へ続く