全ての人が高くなると認めた相場は絶対に上がらない 第6話

FXブームがきたら注意して欲しい事

今回の連載で2007年からの私の経験をお話しするのはちょとした理由があります。それは、今後の展開次第では近い内に、2007年ごろのようなFXブームが起きる可能性もあると思っているからです。

そうなった時の教訓として活かして欲しいという気持ちを込めて原稿を作っています。この頃の相場展開にピッタリの相場格言があります。今回はその格言を中心にお話します。

全ての人が高くなると認めた相場は絶対に上がらない

「全ての人が高くなると認めた相場は絶対に上がらない」

〜 相場格言

おそらく、既にこの言葉をご存知の方も多いでしょう。昔からよく言われる格言の1つでもあります。私の20年程度の投資歴の中でもこれに当てはまる相場展開の事例はいくつもあります。

有名なところでは・・・1989年の株式相場です。

「1989年 日経平均は3万9千円台をつけた。ほとんどの投資家は4万円乗せを疑わず5万円・6万円まで日経平均株価は上昇すると信じていた。」

当時、私は株式投資を始めたばかりの頃です。大和証券の店頭によく遊びに行っていたのですが、その店頭には「東京電力 1万円台乗せは時間の問題」などの超強気なレポートが大量に並んでいました。

書店に行けば・・・「日経平均は6万円まで行く」・・という大見出しのマネー雑誌が大量に置いてあったのを今でも覚えています。

当然、ほとんどの投資家も「超強気」で「買えば必ず上がる」事を疑わない人がほとんどでした。

でも、今思えばそこが天井でした。

相場格言の通りなのです。

歴史の事実としては・・・・・1990年から株価暴落が始まります。

あれから20年以上経過した今でも日経平均は6万円どころか4万円も遠い存在となってしまったままです。

・・・ 2007年頃のFXブームもこれによく似ていました。

相場格言:FXブームの教訓

2007年のFXブームも似たようなところがありました。私は2004年ごろから豪ドル専門でFX運用を続けてきています。2007年の頃には、自分でも「まあ、豪ドルの相場観で大きく踏み外すことはないだろう」という自惚れもありました。

「豪ドルは110円を近い内に必ず超える」

これは、私だけでなく多くの評論家・ブロガーなどが共通していた認識でした。逆に、この時に「110円は超えない」と主張していた人を私は知りません。

「全ての人が高くなると認めた相場は絶対に上がらない」

その後の相場は、その教訓通りに動きます。

過熱相場には注意

この格言が活きてくるのは、過熱相場の時です。過熱相場にはいくつかの特徴があります。

  • 書店の中心にFX系の新書が大量に山積みされる。
  • 新しくFXを始める人が増える。自分の身の回りでFXの話題がよく出るようになる。
  • ブログランキングなどで、FX系の新しいブログが沢山出てくる。

代表的なところだけですが、他にも過熱相場を示す兆候がはあると思います。

これらの特徴が起きてきた時には警戒するようにするとよいでしょう。

こういう話は・・・「過熱相場の時期」がきたら書いたほうが効果的じゃないのか。・・・と感じている方も多いでしょう。

理想はそうなんです。

でもですね。

それは、・・・自信がないのです

過熱相場の時は私自身も少なからず踊ってしまっている可能性も高いのです。まだまだ、私も未熟なところが沢山ありるからです。

仙人のようにいつも達観して相場を見れるようにはまだまだなれません。

それでも・・・・

今の時期は、冷静に為替相場をみていられるし、安心して運用が出来る。だから、こうやって話せるというところもあります。

まとめ

「全ての人が高くなると認めた相場は絶対に上がらない」

忘れてはいけない相場格言の1つです。過熱相場でこの格言を思い出す事が出来ればそれだけで何らかの対応が取れるはずです。

次回へ続く

FX初心者向け物語 目次に戻る